
私は3歳の時から絵描きになることが夢で、高校生の頃には美術系の進学を目指していたので、高校の先生に相談し、受験勉強としてデッサン教室に通っていました。
油絵画家の先生でご年齢はその当時で70代後半くらいかと思いますが、やっぱり好きなことをして生きている人は一本筋が通ってるし、背筋もシャンとしてヒソヒソ話なんてしてもすぐ、「そこっヒソヒソおしゃべりしないよ!集中しなさい」と注意されたものです。(なんで聞こえたんやろう)のレベルですよ(笑)
そんな先生から教わった大事なことは自分の中に強く残っています。
先生のアトリエは天井窓から柔らかい光が入ってくるので、ライトはつけずに自然光のみで描いていました。
私は形をとるのが苦手で何回も何回も怒られたというかカツを入れられたし、泣きました(笑)
先生は優しかったけど、厳しくもあり高校生の私には怖かったです。でも私は先生のことを嫌だと思ったことはありませんでした。
先生の美術を教える愛情を感じていたのだと思います。
形をとることは苦手でしたが、”表現すること”は入った当初から褒められました。
「君はいいもん持ってる!!!」
っとバシっと背中を叩いてくれたときには普段怖い先生からほめられてるのでメッチャクチャ嬉しかったです。普通に褒められる何倍もです。
高校3年間の間私が続けられたのは先生が私の”絵を描くことが好き”という気持ちを大事にしてくれたからやと思います。私の家は習い事に通えるほどお金の自由はなかったので、自分でアルバイトをして月謝を払っていました。そうしてでも行きたいという思いを持ち続けられたのは本当に先生のおかげやと思います。
今は先生は亡くなられてしまいましたが、私は本当に自分にとって良い先生に出会えたと思います。
人との出会いは本当に大事です。自分の人生が変わることもあるからです。でもそれに気づいて大事にする心が育ってないと見逃してしまいます。
もし自分に合わない先生に教わってたらすぐ辞めたかもしれません。
先生からは”表現すること”の本質的なものを教わりました。
そして私はデッサンを勉強したことで、とても高い集中力と物の本質を見極める目も養う事ができたと思っています。
その2つは絵を描く事だけではなくて生きていく上で色々な事に役立ってると感じます。
偽物やウソっぽい事はすぐに見抜きますし、集中力は何をするにも役立つものです。
私の絵にもデッサンで先生から教えられた”表現する事”は反映されています。
何より私の”絵を描くことが好き”という心を壊さずにしっかり太く育ててくれた事本当に感謝しています。
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